第30期竜王戦 全棋譜公開 羽生善治永世7冠&竜王奪取

羽生善治棋聖は、4勝1敗で竜王戦七番勝負を制し、15期ぶり7期目の竜王位を達成。これにより、通算7期以上に与えられる「永世竜王」を資格を得た。これにより、7つのタイトルすべてで永世称号を得た。

今回の竜王戦は、ゴールデンカードでした。2008年の竜王戦は、渡辺明と羽生善治が互いに永世竜王をかけた勝負で、羽生善治の三連勝からのまさかの四連敗。2010年羽生善治の竜王位挑戦も退けた。因縁の対決でした。

 将棋観戦は、 AbemaTVまたはニコニコ生放送で可能です。

↓竜王戦

http://live.shogi.or.jp/ryuou/

 

タイトル獲得一覧

タイトル戦登場は133回。獲得はnew 竜王7期(new 永世竜王を獲得)、名人9期(十九世名人)、王位18期(永世王位)、王座24期(名誉王座)、棋王13期(永世棋王)、王将12期(永世王将)、棋聖16期(永世棋聖)の計99期。棋戦優勝は44回。

前人未踏のタイトル戦100期に王手です。

また、優勝10回で、名誉NHK杯も獲得しています。




2017年10月20日~10月21日 第30期竜王戦七番勝負 
第1局 渡辺明竜王 対 羽生善治棋聖

序盤から先手が積極的に仕掛けていっています。中盤に後手にミスがあり、先手の勝ちになったようです。




2017年10月28日~10月29日 第30期竜王戦七番勝負 
第2局 渡辺明竜王 対 羽生善治棋聖

10手目で、角道をふさぎ、雁木を選択した。中盤は大激戦でした。




2017年11月4日~11月5日 第30期竜王戦七番勝負 
第3局 渡辺明竜王 対 羽生善治棋聖

3手目に5六歩とし、中飛車を選択。部分的にはよくある形ですが、25手目に歩をぶつけ、本局でも積極的に動いていく姿勢がみえます。結果は、渡辺竜王の堅さがいきた展開でした。





2017年11月23日~11月24日 第30期竜王戦七番勝負 
第4局 渡辺明竜王 対 羽生善治棋聖

78手目の8八金は、筋悪に見えましたが、その後、3六桂4八銀としばって、挟撃の寄せが決まりました。鋭い寄せでした。




2017年12月4日~12月5日 第30期竜王戦七番勝負 第5局
渡辺明竜王 対 羽生善治棋聖

37手目に4五銀と銀をぶつけ仕掛けていきました。この形での仕掛けはめずらしいようです。本局でも羽生棋聖がパワフルな仕掛けをしています。そして、封じ手の47手目でずばっと飛車を切り、激しい展開へ。
69手目の1五香でだいぶ、しびれているように思えます。馬を逃すのではなく、取られそうな香車を活用しました。
一歩を取り歩切れ解消したのも大きく、5九歩という底歩もみせています。
71手目では、1三香車成ではなく、6七角。どうやら、5六に角を先着で打たれるのが面倒なようです。玉を堅めながら、攻めにも利かす、攻防の一着。実践的に負けない形へ。
83手目8四香車が華麗な一手。相手の攻めを緩和しつつ、飛車取り、かつ詰めろにもなっています。
 羽生が4勝1敗で七番勝負を制して、竜王位を獲得した。また、通算7期目の獲得となり、永世竜王の有資格者に。前人未到の永世七冠を達成した。

最後にひとこと

永世七冠本当におめでとうございます。将棋界に歴史的な記録が生まれました。

羽生さんは、棋聖は守り抜いたものの、若手棋士(菅井、中村)にたてつづけにタイトルを奪われて、なかなか厳しいのではないかと思っていました。

今回の竜王戦は、将棋の内容をみると、圧勝だったように思えます。5局いづれも主導権をもって、積極的に仕掛け、鋭い寄せがさく裂していました。(第3局は少しミスがあったようですが、この将棋もパワフルに積極的に仕掛けていっていました。)

第2局では最近流行りの雁木で、第3局はゴキゲン中飛車、第4局は一見筋悪そうな8八金からの鋭い寄せ、第5局は、4五銀(珍しい仕掛け)。竜王戦という大舞台でも、最新形を取り入れ、型にとらわれない将棋でした。

竜王獲得後の記者会見で、

「過去に『こういうやり方で勝てた』という経験にあまり意味はない」「最先端の感覚を取り入れ、使いこなさなければ生き残れない」と
述べており、AIの急激な進化で将棋の戦術が大きく変わる中、羽生新竜王は最新の戦法へ対応しようとしている。

また、「将棋をどこまで分かっているのかと言われたら、まだまだよく分かっていない」とも述べている。変わらぬ将棋への探究心に、ただただ驚嘆しました。

今後も羽生新竜王、将棋界に注目していきたいと思います。